『建築雑誌』編集委員会より投稿論文募集のお知らせ(五十嵐)
『建築雑誌』編集委員会では、投稿論文を募集します。
本誌1月号の特集「『建築雑誌』は必要か?」において掲載した編集者・植田実氏の「読者は全員寄稿者」という提言を受けて、投稿論文の募集を試みることにしました。
「メディアというのはパブリックな場であり、そこには誰もが自由に出入りできる。その開かれた場を形にするのが編集である……『建築雑誌』の読者は全員投稿者でもあり得る」。
こうした植田氏の指摘に同意し、編集委員会では、投稿のみから構成された特集「みんなの建築雑誌」の可能性も考えています。ただし、本当に企画したとしても、実際に原稿が集まるかどうかわかりません。そこで2008年12月号において、まずは試験的に10ページ程度の枠をもうけ、投稿論文を募集することにしました。十分な量の投稿が集まらない場合、あるいは掲載するレベルに達する論文が少ない場合、別の記事を差し込む予定です。そして、ここでかなりの手応えを感じれば、2009年に「みんなの建築雑誌」を本格的に実行したいと考えています。
編集委員会では、毎号の特集に応じて、さまざまな執筆者に寄稿を依頼していますが、3万5千人の全会員を知っているわけではありません。おそらく本会には、説得力のある文章によって建築の問題を魅力的に論じることができる会員がまだまだおられると考えています。そこで今回の投稿論文を通じて、こうした論客が多く登場することを期待しています。とくに若い会員からの積極的な応募を待っています。
投稿論文をまったくの自由課題にすることも検討しましたが、今回はページ数が少ないために、課題を絞り、「グローバリズム」というテーマを設定しました。現在、世界のあらゆる状況をおおい尽くそうとしているグローバリズムは、言うまでもなく、建築と都市をめぐる諸相にも影響を与えています。特定のテーマとはいえ、各々の立場や専門領域から議論を起こすことのできる広がりをもった課題です。
『建築雑誌』をともにつくるために、皆さまのご協力をお願いします。
■応募資格
本会会員(個人)とする。
■応募原稿
本文400字詰め原稿用紙10枚以内、あるいは4,000文字以内の原稿をプリントアウトしたものをお送りください。必要であれば、適宜図表、写真を添付してください。
■締切
2008年9月24日(水)必着
■審査
編集委員会が審査。論旨の独創性と明快さ、文章力などから総合的に掲載の可否を判断します。
■原稿提出先
〒108-8414 東京都港区芝 5-26-20 日本建築学会「 建築雑誌」編集委員会
■問合せ
E-mail: kaishi@aij.or.jp
TEL: 03-3456-2070 FAX: 03-3456-2093
■論文の掲載
通常の原稿と同じく、校正などの手続きを経て、『建築雑誌』に掲載されます。レイアウトの関係から、文字数の調整をお願いすることがあります。また規定の原稿料をお支払いいたします。
■電子形態による掲載
本会は、掲載されたすべての記事(図版・写真等含む)を本会および関連するサーバー(国立情報学研究所 CiNii等)で、電子形態によって公開します。
■ご注意
・論文は、投稿者のオリジナルかつ未発表のものに限ります。
・応募論文は返却しません。必要な場合はあらかじめコピーをおとりください。